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一戸建てとマンションのどちらが良いのか?
これは、住居購入を考えている非常に多くの方々が悩む問題です。
実際のところどちらにもメリット・デメリットがあり、購入される方の生活スタイルや資金、将来への展望によっても選択肢が変わってくるのが実情です。
一戸建てとマンションのメリットとデメリット、それぞれを挙げて比較しています。
一戸建ては独立した建物であり、入居者個人で管理する資産です。そのため、増築・改築やリフォームを自由にできます。法令に抵触しない限り、外観も内装も好きなように変えられるため、自分だけのオリジナリティあふれる住宅を作ることが可能なのです。また、マンションのように管理会社の承認を得たり、厳しい制限のもと工事のスケジュールを設定したりする必要はありません。
一戸建てにおける大きなメリットは、管理費・共益費・修繕積立金・駐車場代などのランニングコストがかからないことです。物件価格はマンションのほうが安い傾向にありますが、住み始めると毎月数万円の負担がかかってきます。20年~30年といった長期になると、1000万円以上の違いが出てくる可能性もあるため、トータルコストで考えれば一戸建てのほうが優位になりやすいのです。
庭を持てることも一戸建てならではのメリットです。建物と同じく、庭も自分の好きなように変えられるため、本格的な花壇を作ってガーデニングを楽しんだり、テーブルやハンモックを設置してくつろいだりすることができます。また、住宅密集地以外という条件はありますが、広々とした庭なら友人を集めて、BBQのようなイベントを開催することも可能です。
一戸建ての建物は老朽化とともに資産価値も低下しますが、土地自体の価値は基本的に変わりません。そのため、20年~30年以上と長期的に住むことを考えているなら、土地部分の資産価値が残り続ける一戸建てのほうがオススメです。また、一戸建てでも定期的にメンテナンスしたり、定期的に修繕を行ったりしておけば、建物の資産価値を長持ちさせることができます。
一戸建ては他の住戸と隣接していないので、プライバシーを保ちやすい環境にあります。そのため、足音や子供の声といった騒音への配慮だけではなく、会話内容や交友関係、ライフスタイルを不意に悟られてしまう心配も少なくて済みます。
一戸建ては駅やスーパーなど、生活に欠かせない主要施設から離れた位置に建てられることが多く、特に都心部へ近づくほどその傾向が強くなっています。実際、一戸建ては最寄り駅まで徒歩10分で行けるなら良いほうで、徒歩15分以上かかるケースも珍しくありません。そのため、バスや車を活用できないと、立地の不便さを感じてしまう恐れがあります。
一戸建てにおいて見逃せないデメリットは、セキュリティのレベルが低いことです。マンションなら監視カメラやオートロックシステムが標準的に導入されていますが、一戸建てならすべて自分で用意しなければなりません。当然ながら費用も全額自己負担となるので、思わぬコストが発生する可能性もあります。また、一戸建ては1階部分に窓や玄関が設置されているため、そもそも侵入しやすい構造であることにも注意が必要です。
一戸建ては修繕積立金のランニングコストがかからない分、いざという時に困らないよう修繕費を自分で貯めておく必要があります。建物の老朽化はどうしても避けられないため、日頃からしっかり点検を行い、必要に応じてメンテナンスや建て替えを依頼しなければなりません。
一戸建ては修繕積立金のランニングコストがかからない分、いざという時に困らないよう修繕費を自分で貯めておく必要があります。建物の老朽化はどうしても避けられないため、日頃からしっかり点検を行い、必要に応じてメンテナンスや建て替えを依頼しなければなりません。
一戸建ては建物に加えて、庭や外構もしっかりメンテナンス・管理する必要があります。特に庭の手入れを怠ると見た目が悪くなるだけではなく、害虫がたくさん発生したり隣の敷地に庭木が飛び出たりして、住民トラブルに繋がってしまう恐れがあるのです。また、外構も見た目やセキュリティにとって重要なので、問題があればすぐに対処しなければなりません。
立地や間取りが同じなら、土地の資産の一部として購入する一戸建てのほうが高額になりやすいと言えます。一戸建ては建物の設計からスタートする「注文住宅」と、設計済みもしくは建物が完成済みの「建売分譲」に分かれますが、どちらもマンションより高額となる傾向が見受けられます。
マンションは一戸建てに比べると、立地条件に優れています。特に駅近物件が多く、マンションの7割以上が最寄り駅から徒歩9分以内というデータも上がっているほどです。そのため、通勤や通学における利便性が高いと言えるでしょう。また、近所にスーパーや大型の商業施設があったり、マンション1階のテナントにコンビニが入っていたりするケースが多いため、買い物の利便性が高いことも魅力です。
セキュリティが充実していることも、マンションにおける大きなメリットです。玄関・エントランス・エレベーターホールに、監視カメラやオートロックシステムといった防犯設備が張り巡らされています。さらに、出入り口が一箇所に制限されていることも、セキュリティ強化に繋がっています。また、管理人や警備員による有人監視も行われているため、二重三重の強固なセキュリティが実現しているのです。
マンションに入居する場合、管理費や修繕積立金を毎月支払うことになります。裏を返せば、修繕費を自分で管理する必要がなくなるということです。もし、水漏れや破損といったトラブルが起こった場合、マンション内で集めたお金から修繕費が拠出されるため、いきなり個人で負担するようなことは基本的にありません。
マンションは一戸建てと比較すると、立地条件やセキュリティに優れているため、投資用物件に向いています。早めに資産運用の準備を整えておけば、すぐ借り手や買い手がつくことに期待できます。また、マンションなら管理会社の協力も得られるため、楽に物件を管理できることもポイントです。
マンションには庭が無いため、雑草や庭木の手入れを行う必要がなければ、害虫に悩まされることもありません。もちろん、庭に関する住民トラブルも起こり得ないため、余計な心配をせずに済みます。公園や中庭は共用スペースにあたるため、清掃や手入れはすべて管理会社が行ってくれます。
億ションやタワーマンションなど例外はありますが、立地や間取りが同じなら、基本的に一戸建てよりマンションのほうが安く購入することができます。マンションには資産となる土地がないことから、土地代がかからないためです。また、一戸建てなら数世帯しか入らない土地でも、マンションなら最大数百世帯が入ります。つまり、土地の面積を踏まえても、マンションのほうが安価になりやすいのです。
マンションは複数の入居者がいることに加えて、専有スペースと共用スペースに分かれているため、勝手にリフォームすることはできません。改築は一戸建てほど間取りを変えられないので難しい、増築に至っては専有スペースを超えられないので基本的に不可能と言えるでしょう。リフォーム・改築するためには計画やスケジュールを管理会社に提出した上で、承認してもらわなければなりません。マンションでは窓やベランダも共用スペースに含まれるため、承認を得たとしても大きな制約を受ける可能性があります。
マンションの管理は入居者ではなく管理会社が行うため、入居後も管理費・共益費・修繕積立金といったランニングコストが発生します。また、マンション敷地内の駐車場を利用する場合も含めて、駐車場代を支払う必要が出てきます。特に管理費や修繕積立金は、入居してから数年経過すると値上がりするケースもあるため、しっかり確認しておきましょう。
一般的なマンションには個人用の庭はありません。ベランダや共用廊下を庭代わりに、家庭菜園やガーデニングを行っている方もいますが、これらは共用スペースです。度が過ぎると、トラブルに繋がってしまう恐れもあります。
物件の状態や管理状況にもよりますが、マンションは老朽化すると資産価値が残りません。一戸建てと異なり土地の資産がないため、査定額が0円になるケースもあります。また、エリアの利便性も資産価値に影響してくるため、維持管理がしっかり行われていたとしても、立地によっては査定額が低くなるかもしれません。
マンションは左右だけではなく上下の住戸とも隣接するので、他の住人が発する物音などが気になる可能性があります。逆に自分が騒音を出していないか配慮する必要もあります。ちょっとした音や声でも、毎日続けばストレスに繋がってしまうため、場合によっては住民トラブルの原因にもなり得るのです。
上記に挙げたものがすべてではないのですが、主だったものをピックアップしています。
ご覧のように、一戸建てにもマンションにもそれぞれ良い面悪い面があり、個々人によってそのニーズは違うと思います。将来的なライフプランを明確にし、無理の無い資金計画の範囲でできる、理想の住宅探しをしたいものですね。