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このページでは、現状渡しで中古物件を購入する際のメリットおよびデメリットについて、解説しています。売主と取引する際、上手に交渉を進めるためにおさえておきたいポイントなどもまとめました。
現状渡しとは、欠陥を修繕したり古くなった部分にリフォームを施したりすることなく、そのままの状態の物件を引き渡す不動産取引のことです。
現状渡しという概念は、中古物件の取引量の増加に伴って生じたものであると考えられています。バブル経済崩壊後の日本では、不動産市場における中古物件への需要が大きくなりました。その際、中古物件の取引をスピーディーに進め、契約を成立させる必要性が生じたのです。その結果として、現状渡しという方法が徐々に普及していきました。
また、消費者による中古物件に対する認識の変化も、現状渡しが普及する要因のひとつとなりました。それまでの住宅市場では新築志向が強かったのですが、中古住宅を受け入れる意識が徐々に高まっていった結果、リフォームや修繕が施されていない物件の購入に対して、消費者の納得感も高まっていったのです。
リフォーム済みの物件よりも相対的に価格が安く設定されているので、初期投資を抑えやすいです。そのため、予算が限られている場合も、希望する物件を購入しやすくなる点が、一つ目のメリットとして挙げられます。住宅ローンを利用する方にとっても、大きなメリットだといえます。
買主は、物件を購入した後に、自分の好みやニーズ、ライフスタイルなどに合わせて、自由にリフォームを行うことができます。その結果、住宅への愛着がより一層増すこともあるでしょう。また、DIYを楽しみながら、自分が理想とする空間を少しずつ実現していきたい方にもおすすめです。
想定外の不具合や欠陥に、購入してからはじめて気が付く場合もあります。必要な修繕を行う際に、想像以上のコストがかかってしまう可能性も否定できません。
初めて不動産を購入する場合は特に、物件の全体的なコンディションがよく分からないまま購入してしまうことも。入居可能な状態になるまで長い時間がかかるリスクもあります。後悔することのないよう、事前に入念なチェックを必ず行いましょう。実際、インスペクションなどを専門家に依頼するケースも少なくないようです。
購入した物件が、契約内容に適合していないことを契約不適合といいます。例えば「雨漏りはない」としていたにもかかわらず、雨漏りが起こった場合には、契約不適合があるということになります。
売主には、契約内容に適合した物件を売却する義務があります。そのため、物件に契約不適合がみとめられる場合には、売主に対して「契約不適合責任」を請求することが可能です。特に現状渡し物件では特約で免責(責任なし)とされているケースも多いため、契約前の確認は必ず行なって起きましょう。また、売主の責任を追及できる期間には期限があり、期限をあらかじめ確認しておくことが大切です。
参照元:|東京都住宅政策本部|「不動産取引の手引き」10(https://www.juutakuseisaku.metro.tokyo.lg.jp/fudosan/torihiki/tebiki/490p36-38)
物件を不安なく購入できるようにするため、買主としての交渉ポイントをおさえた上で取引を行うようにしましょう。重要な交渉ポイントとして、次のようなものが挙げられます。
物件のコンディションを調べ、リフォームや修繕が必要となる箇所を具体的に把握しておくようにしましょう。問題点や懸念材料を売主に明確に提示できれば、交渉をスムーズに進めたり、自分の主張に説得力を持たせたりすることが可能になります。修繕にかかる手間や費用を算出し、その分購入価格を安く抑えたいと希望を伝えることもできます。
相場を事前にリサーチしておくことも大切です。販売履歴を確認したり、周辺にある物件の価格と比較したりして適正価格を把握しておきましょう。予算とのバランスを考えつつ、交渉を進めることができるようになります。
購入希望者が、自分ひとりであるとは限らない点についても意識しましょう。人気のある現状渡し物件の場合は特に、他の購入希望者に先を越されてしまう前に取引を成立させたいところです。譲歩可能なポイントを明確にした上で、交渉に臨むことが大切です。